プロフィール★森永博志 (もりなが ひろし)
- TEXT:
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- Special
- 21
- 22
- 23
- 24
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- 32
- 33
- 34
- 35
- 36
- 37
- 38
- 39
- 40
- 41
- 42
- 43
- 44
- 45
- 46
- 47
- 48
- 49
- 50
- 51
- 52
- 53
- 54
- 55
- 56
- 57
- 58
- 59
- 60
- 61
- 62
- 63
- 64
- 65
- 66
- 67
- 68
- 69
- 70
- 71
- 72
- 73
- 74
- 75
- 75-2
- 76
- 77
- 78
- 79
- 80
- 81
- 82
- 83
- 84
- 85
- 86
- 87
- 88
- 89
- 90
- 91
- 92
- 93
- 94
- 95
- 96
- 97
- 98
- 99
- 100
- 101
- 102
- special 2
- 103
- 104
- 105
- 106
- 107
- 108
- 109
- 110
- 111
- 112
- 113
- 114
- 115
- 116
- 117
- 118
- 119
- 120
- 121
- 122
- 123
- special 3
- 124
- 125
- 126
- 127
- 128
- 129
- 130
- 131
- 132
- 133
- 134
- 135
- 136
- 137
- 138
- 139
- 140
- 141
- 142
- 143
- 144
- 145
- 146
- 147
- 148
- 149
- 150
- 151
- 152
- 153
- 154
- 155
- 156
- 157
- 158
- 159
- 160
- 161
- 162
- 163
- 164
- 165
- 166
- 167
- 168
- 169
- 170
- 171
- 172
- 173
- 174
- 175
- 176
- 177
- 178
- 179
- 180
- 181
- 182
- 183
- 184
- 185
- 186
- 187
- 188
- 189
- 190
- 191
- 192
- 193
- 194
- 195
- 196
- 197
- 198
- special 4
- 200
- 201
- 202
- 203
- 204
- 205
- 206
- 207
- 208
- 209
- 210
- 211
- 212
- 213
- 214
- 215
- 216
- 217
- 218
- 219
- 220
- 221
- 222
- 223
- 224
- 225
真に場末の芝浦高浜橋<はるみ>で、ユキリョウイチ、チャン・チェンと久しぶりに飲んだ。
チャン・チェンに3D&CGシネマ『ライフ・オブ・パイ』見た?と訊かれ、自分は感動したと、作品観を語った。
「虎は神」だという点ではチャン・チェンと意見は一致したが、自分は虎は実在し、彼は虎は主人公の心の中に存在したと言った。
いままで何作も3D&CGシネマを見てきたが、その中で『ライフ・オブ・パイ』が最高傑作だと思う。3D&CGという映画技法が神を扱った主題に溶け込んでいた。3D&CGが主題を極だたせていた。
表現とコンピュータ。
パソコンが普及する前、出版界ではいま、紙媒体VS電子媒体の賛否両論に別れた状況のように、ちょっとした論争があった。
それはCGを表現に導入していいものか、どうかという話だった。
既に音楽シーンでは80年代初頭、Y.M.O.を筆頭としたテクノが新しいムーヴメントとなって、多くのアーティストがコンピュータを使って作品を生みだし、急速に普及していったが、雑誌界ではデザイナーもイラストレーターも使用する者はいなかった。
何かしら、それはタブーのように思われていた。パソコンにたよったら、人間の表現上のスキルが見えなくなる。個性が消える。そんな風に思われていた。
だけど、自分は興味があった。
使い方次第では、それまでにない大胆で斬新なページを創れるのではないかと夢見た。
1989年、チャンスは到来した。
『エスクァイア』日本版から、毎月5Pを割いた連載の依頼がきた。編集長であった長澤潔氏との打ち合わせで、立川直樹氏との対談が決まり、立川氏が『クラブ・シャングリラ』とタイトルを考案した。「雑誌上のクラブ」というコンセプトが生まれた。
そこで誌面上にバーチャルのクラブ空間を創設し、そこで我々がM&M’、ふたりの客として語り合っているという設定にした。
構想が決定し、ヴィジュアル面を当時、CGの先駆者であった宮川一郎氏に依頼。全面的にCGを導入することになった。
このCGの効力もあって、『クラブ・シャングリラ』は極立った連載ページとなった。さらに、一般誌におけるこの試みはクリエーターに刺激を与え、以後、CGが雑誌編集でも使われていくことになった。
自分も、イラストレーションとは別にCGを積極的に使うようになり、あくまでも主題とのマッチングを前提に、雑誌のカバー、特集ページのメイン・ヴィジュアル、ツアー・パンフ等で展開していった。
それが90年代の前半だった。
なのに、自分はパソコンをまったく使えず、初めて使ったのはこのWEBの制作のとき、2010年、近所の友人から借りて、初歩的な操作を教えてもらった。
それも1年程でやめてしまい、いまは、4Sで制作している。
あっ、そうそう。
MACをデザインとアートワークに全面的に使い、2冊本も制作した。
ひとつは、このPROFILEでも紹介したノン・タイトルのディスコ本。
もう一冊は『原宿ゴールドラッシュ』の自主制作ヴィジュアル版『ROCK’A BEAT CAFE』。